分散処理型通信ソフトウェアの部品化仕様記述法
スポンサーリンク
概要
- 論文の詳細を見る
ソフトウェア開発の早期段階における要求仕様レベルでの既存資産の再利用は、大規模通信ソフトウェア開発において極めて有効な生産性向上手段である。そこで、我々は、通信システムを複数プロセスの協調処理として仕様化する場合に、システム動作の起動トリガとなるイベントに着目し、プロセスの仕様を(1)イベントの分配条件の定義(分配制約)(2)プロセス個別機能の動作定義(機能制約)(3)外部プロセスとの同期条件の定義(同期制約)の3種類の制約条件に分けて仕様化する部品化仕様記述法を提案する。これにより、プロセス間の相互作用に関する部分(分配制約と同期制約)とプロセス個別の機能に関する部分(機能制約)の独立性を保証し、仕様の再利用性を向上させるとともに、分散処理システムの仕様記述が容易なソフトウェア構成を可能にした。本稿では、上記の手法により、仕様記述した基本呼接続サービスに、コールウェイティングサービスの機能を追加する例を用いて、本手法による仕様記述の部品としての有効性を評価する。
- 一般社団法人情報処理学会の論文
- 1989-10-16
著者
-
西園 敏弘
Atr通信システム研究所
-
門田 充弘
Atr通信システム研究所
-
林 潔
(株)ATR通信システム研究所
-
西園 敏弘
(株)ATR通信システム研究所
-
門田 充弘
(株)ATR通信システム研究所
関連論文
- ERモデル+制約を用いた対象世界の記述による高次部品化について
- 分散処理型通信ソフトウェアの部品化仕様記述法
- サービス仕様の自動生成に関する考察
- partialな状態による呼処理の仕様記述
- リアルタイム・ソフトウェア仕様の時間に関する一考察
- 設計修正時の思考支援に関する考察
- 思考軸によるソフトウェア設計過程の分析について
- 知識ベースとの照合による情報補完法
- 通信概念獲得法の一考察 : 知識の付加による概念関係の拡張法
- 図式表現による通信ソフトウェア設計過程の整理方法
- 通信ソフトウェアにおける多重処理仕様記述法の検討
- 通信ソフトウェア仕様の制約論理型記述
- 思考履歴を利用した設計支援環境の考察
- プランナーと要求定義
- 分散協調処理型通信ソフトウェアの仕様化支援
- 分散型通信ソフトウェアの図的表現法
- 分散型通信ソフトウェア設計のための図的プロトタイピングシステム
- 世界通信会議(GLOBECOM'89)