ニューラルネットを利用したイメージを表わす自然語入力からの色出力システム

概要

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我々は、イメージ語を入力とし、そのイメージ語から連想した色をCRTに出力するシステムを考案した。イメージ語には『明るい』、『軽快な』などがあり、イメージ語を用いれば一度出力した色に対して、さらに『明るい』色などの指定ができる。したがって、連続的に色を変化させることができ、従来より用いられてきた色名を指定する方法に比べ、1)色の指定が有限個に限られない、2)イメージ語のため指定が自然で複雑な色名を用いる必要がないなどの利点がある。しかしながら、連続的に色指定をするために、すべての色に対して予めRGB値を設定することができない、イメージの変化に伴うRGB値の変化を代数的に求める式が得られていないなどの問題が新たに生じる。本システムでは、このような問題を解決するためにRGB出力値を連想する部分に3層のニューラルネットワークを用いた。ニューラルネットは、いくつかの入出力パターンを初期設定すれば、設定時にはなかったパターンの入力に対しても類似パターンを用いて妥当な値を出力することができる。したがって、色とイメージ語の対応づけのようにパターンが無限にあり、すべてを初期設定できない場合に有効となる。たとえば、あるRGB値を『明るく』、『軽快な』色であると初期設定すれば、その色に比べさらに明るく、軽快な色を求めることが可能となる。また、本システムで用いたニューラルネットは色のイメージに関する統計データに基づき初期設定しているために、出力される色とイメージ語の対応は統計データに基づく自然なものとなっている。ただ、個人差などイメージ語の持つあいまいな性質のために、出力された色がユーザの希望に合わない場合があり、バックプロパゲーションを用いた色の補正も可能になっている。
1989-10-16

ニューラルネットを利用したイメージを表わす自然語入力からの色出力システム

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