組込みマイコンシステムにおける単体テストツールの開発
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概要
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組込みマイコンシステムの開発では、ハードウェアとソフトウェアを並行して開発する場合が多い。このとき、ハードウェアの信号値を読みとるような、ハードウェアに依存しているプログラムモジュール(以下モジュール)は、対象となるハードウェアが存在しないと機能しない。そのため、これらのモジュールの上位モジュールを単体テストする場合は、ハードウェアに依存しているモジュールの代替モジュール(スタブ)が必要となるが、これらの作成には多くの工数がかかっていた。また、現状の単体テストツールでは、スタブとなる下位モジュールの引数や戻り値に構造体・共用体・ポインタ変数が含まれている場合、構造体や共用体のメンバやポインタ変数の領域確保されているか把握することが困難なため、構造体・共用体・ポインタ変数にテストデータを与えることができない。そのため、ユーザ自身がスタブをプログラミングによって修正しなくてはならない。これに対して我々は、組込みマイコンシステムの開発で使用するために、C言語に対応し、呼び出し時にユーザが指定した値を返すことができる単体テスト支援ツール「ドライバ/スタブジェネレータ」を開発した。本稿では、この単体テスト支援ツール「ドライバ/スタブジェネレータ」で解決した問題点と特徴について報告する。
- 社団法人情報処理学会の論文
- 1995-09-20
著者
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安田 剛
株式会社東芝 研究開発センター システム・ソフトウェア生産技術研究所
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柴 友理子
株式会社東芝 研究開発センター システム・ソフトウェア生産技術研究所
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植木 克彦
株式会社東芝 研究開発センター システム・ソフトウェア生産技術研究所
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