シミュレーションによる組み込みソフトウェアテスト方式とテスト環境の効率的な運用方式の提案
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概要
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近年、家電や携帯端末のような組み込みシステムは大規模化と複雑化が進んでいる。これらの変化に対応し、かつ加速する市場サイクルに追随していくためには、開発工程の効率化と短縮が不可欠である。特にこれらの複雑な組込みシステムではテストに多大な工数を必要としており、開発遅延などを引き起こす大きな要因の一つになっている。これに対しソフトウェアシミュレータを使ったテスト環境を利用する事でテスト工程を効率化する方式が提案されているが、これらの方式ではシミュレーションのための環境を構築するためのコストがかかるといった問題が新たに生じている。本報告ではシミュレータの再利用を円滑に進める方式を提案し、これにより上記の問題の解決を図るアプローチを採用した。ここではシミュレーション環境を再利用するにあたり、再利用する側の要求機能、再利用される側の機能や再利用のパターンをもとに、シミュレーション環境全体の機能分割について、再利用性を考慮した分割手法を提案した。またシミュレーション環境の再利用を進める際の作業プロセスにも着目し、再利用時の機能抜け防止を目的としたシミュレーション環境構築プロセスを提案した。シミュレーション環境構築プロセスとしては特に再利用するシミュレータに対する機能の実現度合いやシミュレーション精度に着目し、機能の過不足や精度の不足を動作時にアサーションなどを応用して検証する方式についても提案する。
- 一般社団法人情報処理学会の論文
- 2000-03-09
著者
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原 圭吾
株式会社東芝研究開発センター
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植木 克彦
株式会社東芝 研究開発センター システム・ソフトウェア生産技術研究所
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平山 雅之
株式会社東芝システム・ソフトウェア技術研究所
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平山 雅之
株式会社東芝研究開発センター
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平山 雅之
株式会社東芝
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植木 克彦
株式会社東芝研究開発センター
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