少数例からの概念の帰納学習システム

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帰納論理プログラミングは、例と背景知識から目標とする概念を定義する述語を導くという枠組を用いている。近年は実用的な問題に応用できるような大量のデータを高速に処理できるシステムに関する研究も数多く報告されている。大量のデータを扱う場合、データの中にノイズが含まれることもあると考えることができる。したがって、ノイズデータの問題は避けて通ることができない。データに含まれるノイズにはデータが不足していて生じるものとデータに間違いがあって生じるものがある。前者は正しいデータであるかどうかがわからないのに対し、後者は間違いであることが明らかなことから、この二種類はノイズデータとして性質が違うものであるといえる。本研究ではデータが不足している場合について考察する。FOILはノイズデータを扱うことができるシステムであるが、入力する訓練例は正事例だけでそれ以外は閉世界仮説を用いて負事例としている。データに不足がある場合、その不足データは負事例となり、間違ったデータと同じ扱いになる。これでは目標とする述語の適切な定義を導くことができない場合がある。本稿ではFOILの枠組を使用し、不足データを未知例として扱うことで、目標述語を表す適切な定義を導くことができるシステムを構築することを目的とする。
一般社団法人情報処理学会の論文
1995-03-15

少数例からの概念の帰納学習システム

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