グローバル地図のグラフィックス表示への一考察

概要

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近年、多様化していく情報社会にともなって、地理情報システムの分野も発達してきている。この地理情報システムを構築していく上で、さまざまな利用目的に対応した地図の作成が必要になってくる。地図は、3次元の立体である地球(球)を2次元に変換、つまり球面を平面に展開しなければならないため、球面の持つ性質、面積、方位、距離をすべて表すことは不可能である。そこで、これらの性質をどの程度実現できるかが重要になる。この問題を解決するために、紀元前から今日まで多種の地図投影法が考えられてきた。作成すべき地図は平面であるため、地図投影における投影面の形状も平面か、または平面に展開できるものでなければならない。この条件に合う形状は、平面、円筒、円錐の3種類で、これらの投影面を用いた投影法は、それぞれ方位図法、円筒図法、円錐図法に分類される。ここでは、円筒図法をグラフィックス表示の対象とする。これまでの地図利用では、ある地域を中心に投影したグローバルな地図を得ることは困難であった。本研究では、そのようなグローバル地図を作成するアルゴリズムの開発を試みる。
一般社団法人情報処理学会の論文
1995-03-15