衛星軌道の標定要素の効率的算出法

概要

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人工衛星は、打ち上げ前に計画軌道平面・速度・高度などが設定されよう。しかし、実際この計画軌道周辺を微小変動し、自らも姿勢を変化させながら周回しているのが現実であろう。このため衛星より画像データを得たとき、この姿勢情報(標定要素)が判明するならば、画像データの幾何補正も可能となる。もし、姿勢情報が得られないならば地図などの座標系に画像データの座標を一致させるよう、位置合わせ法が適用される。ここでは、前者の方法で幾何補正することを前提として研究を進める。衛星軌道が計画軌道から微小変化する量をここでは標定要素とし、記号では3軸の平行移動量をdb_x,db_y,db_zで表す。3軸の回転量をdφ,dω,dκとする。このときのφ,ω,κはそれぞれピッチング、ローリング、ヨーイングとよばれている。本研究では、これらの基礎研究として衛星軌道の近似法を検討すると共に、衛星が時系列的に3次元空間で変動する要素(平行移動量と3軸の回転量)を算出する方法について述べる。
一般社団法人情報処理学会の論文
1994-03-07