常識を用いた日本語連体修飾節の意味解析
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概要
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連体修飾節により修飾された名詞句の意味を理解するためには修飾節と被修飾名詞句との間の意味関係を正しく捉えることが必要である.日本語では,英語と異なり構文解析により得られる情報中には,この意味関係を知るための情報がほとんど含まれていない.そのため修飾節と被修飾名詞句の各々の意味解析結果を基に意味関係を推定しなくてはならない.特に疑似関係節と呼ばれている「さんまを焼いた煙」などの,修飾節と被修飾名詞句の関係が簡単に導出できないような連体修飾も存在し,このような連体修飾の意味を理解するためには常識的知識(物を焼くと煙が出る,など)を利用して推論を行なうことが必要であるという指摘が以前からなされてきた.本稿では,常識的知識を利用するための推論機構を意味解析システムに組み込み,より広範囲の連体修飾節を理解させると共に,上位/下位,部分/全体関係シソーラスを活用して連体修飾節の意味解析を効果的に行なう方法を提案する.
- 一般社団法人情報処理学会の論文
- 1989-03-15
著者
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