SGLR : 逐次型一般化 LR パーザの Prologによる実現
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概要
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本論文では,DCG文法に対する一般化LRパーザSGLR(A Sequential Generalized LR Parser)を効率良くProlog上に実現する手法を示す.SGLRは横型探索によって文の暖昧性を扱い,スタックの統合によって無駄な再計算を防ぐ点で富田法に従い,DCGの補強項の計算のために,すべての解析木を独立に扱う点で富田法と異なる.効率化の観点から,SGLRは以下の特徴を持つ.(1)スタックの表現形式を工夫し,すべてのスタック操作をユニフィケーションのみを用いて行うこと.(2)LRパーズ表の各エントリをパーザのプロセスとみなし,一つのホーン節で記述すること.(3)Prolog処理系のタブルハッシュによる述語検索機能を利用して,プロセスの選択を高速に行うこと.(4)すべての解析情報を,副作用を用いずに保持すること.(5)補強項の評価以外にはバックトラックを用いないこと.規則数339の英語のDCGを用いた実験により,Prolog上に実現されたパーザとして,SGLRは従来のものを凌ぐ性能を有することが確認された.また,富田法をDCGパーザとしてProlog上に実現した場合に生ずる問題点についても検討し,SGLRの構文解析の戦略の妥当性を示す.
- 1991-03-15
著者
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