輪郭線の特徴量を用いた形状類似検索の一検討

概要

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近年光ディスク等の蓄積媒体の進歩により大量のデータ蓄積が可能となり、画像データベースの構築が活発化しつつある。それに伴い画像の内容に基づいた検索の実現が期待されている。画像データベースの構成はその使用目的に応じて種々考えられるが、筆者らはカテゴリー(ものの名前)毎に画像が蓄積されたシステムを取り上げ、その類似形状検索について検討を進めており、すでに、表1に示す各種特徴量を取得し、類似尺度の検討を行っている。従来の方法でも、良く各図形の類似度を説明できるが、カテゴリによっては図形の微視的な部分の特徴が類似評価に大きく影響し、心理的には類似しているが特徴量が異なり心理量と物理量との整合がうまくとれないという問題点があった。また従来、図形間で対応する特徴点の位置ずれを用いると類似度をうまく説明できることを示したが、自動的な対応点探索が難しいという問題が内在していた。これらの問題を解決するために、対応点探索が要らず、大局的な概形に注目した輪郭線の特徴量を用いた方法を検討したところ、心理量とよく対応がとれたので報告する。
一般社団法人情報処理学会の論文
1989-03-15