論理和表現を含む複数の概念記述を同時に学習する複合多重集約アルゴリズム

概要

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対象状態と結論の対からなる実例を与えれば、より多くの対象状態に適用できるルールを自動的に導く機械学習によるルール獲得手法が、ルール型制御システム、エキスパートシステム等の開発のボトルネックを解消する一手段として注目されている。本手法は、結論を概念名、対象状態をその具体的表現、学習後の概念記述をルールの条件として対応させた実例からの概念学習の問題として扱われる。従来この問題は、単一の概念に対し、その正(負)の実例(その概念である(でない)ことを表わす具体的表現)から、正の実例を全て満足し、負の実例を一つも満足しない論理積表現の概念記述を導く場合が主に扱われてきた。しかし、広範な現実問題への適用を考える時、(1)複数の概念の同時学習、(2)概念毎に独立した概念記述の学習、(3)概念の論理和表現の学習、(4)逐次的な学習を行えることが要求されるが、全てを満足できる方式はない。本稿では、論理和表現を含む独立した複数の概念記述を並列かつ逐次的に学習する新しいアルゴリズムを提案する。
社団法人情報処理学会の論文
1989-03-15