動的ネットワーク再構成法による図形特徴抽出の試み : 文字認識における大域的的特徴と局所的特徴の利用

概要

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現在ニューラルネットワークは多くのところで実際に利用され、様々な応用に用いられている。これらの多くはニューラルネットワークが基本的に画素の有無によって動作していることから、位相幾何的な関係を無視することになっている。しかし、人間の認識過程について考えてみると位相幾何的な関係を無視して認識が成り立っているとは考えにくい。そこで、これを克服するため人間がそれらの文字を認識する過程について考察してみよう。まず即時には判別不可能な文字があらわれると、その文字の概形からある範囲での候補を選択する。そして次にその候補の中からそれぞれの文字を一意に同定しうる部位に関してより詳しく認識をすすめることで、最終的に該当する文字を決定していると考える。本研究ではこれらの過程をモデル化し、階層型ニューラルネットワークを用いて計算機シミュレーションを試みた。このモデルでは文字認識過程を前半の「大域的特徴」と後半の「局所的特徴」を捉える2つの過程にわけ、動的ネットワーク再構成法を用いて統合し、人の認識過程をシミュレートすることを目的とする。
1994-03-07