遺伝的アルゴリズムによる多目的関数問題の最適化

概要

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近年、遺伝的アルゴリズム(GA)のもつ最適化能力を最適化問題に応用する研究が盛んに行われている。単一目的最適化問題だけでなく多目的最適化問題へまで研究対象を拡張し、様々な工夫がなされている。実際、多くのアプリケーションでは目的関数は複数であることがほとんどである。この多目的最適化問題には単一目的最適化問題と違って、複数の目的関数間でのトレードオフをいかにバランスさせるかという問題がある。ある目的関数での値を改善するためには少なくとも他の目的関数の値を改悪せざるを得ないような解をパレート最適解(Pareto optimal solution)と呼ぶ。GAを多目的最適化問題に対して適用する場合、パレート最適解を適切に評価・選択し、次世代に残していくことがキーポイントとなる。単一目的の組み合わせ最適化問題に対する近似解法の評価の場合は、厳密な最適解に対する近似最適解の相対誤差が、一般的な評価基準となる。しかし、複数個の競合する目的関数の存在する組み合わせ最適化問題に対しては、単一目的の最適解の代りに、パレート最適解の概念が用いられるので、このような評価方法は困難になる。この点に関して、様々な方法が提案されているが、今回はわれわれはファジイ推論を導入した新たな適合度の評価方法を提案する。
一般社団法人情報処理学会の論文
1996-09-04

遺伝的アルゴリズムによる多目的関数問題の最適化

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