林内自動車道構造評価の一方法(I) : 本法の提示

概要

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林内自動車道の各路線ごとにおおむね一定とみなされる構造因子(幅員, 路面状態など)を除けば, 道路上のトラック走行速度に直接影響を及ぼす要因は, 路線全区間内に不規則に存在するカーブと勾配にあるといえよう。しかし, この2因子は独立別個に出現するわけではなく, むしろ相重なって速度に関係をもつ場合が普通である。この関係を二次元グラフに等値曲線(群)で結べば, Abb.1,Abb.2のような形をとるであろうし, さらに逆勾配の他, カーブの向き(山側, 谷側の別)を考慮する必要があれば, Abb.3のような4象現に拡張されよう。これらの曲線(群)は, 実際にはもちろん幾多の実測をまって統計的に求められなければならない。このようにして, 将来, 幅員, 路面などのグレード別に同様のグラフを幾種類か作製用意できるならば, その完成された基準尺度グラフを用いて, こんどは与えられた任意の道路中心線20m毎点における半径, 勾配を当該グラフにプロットすることにより(Abb.4のような表現で), その道路の具備する区間内の半径, 勾配の分布状態(構造の性格)が, かなりわかり易い形で表現されるばかりでなく, その路線全区間内の平均速度をプロットグラフから推定することも可能となり, 既設道路構造評価の一方法として, また, 新規道路設計の面でも, この方法が, かなり実用的な意味をもってくるのではないかと思われる。
日本森林学会の論文
1974-03-25

林内自動車道構造評価の一方法(I) : 本法の提示

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