帯広営林局管内におけるトラクタ集材距離とトラック作業道密度の合理的関連性に関する研究 : 〔第3報〕地形上の制約をうける場合の計画法
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概要
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〔第2報〕における基礎理論を実際の林地に適用するためには, 理論の一部に修正を要するとともに, 林地の地形に合わせた適用法を考えなければならない。〔第3報〕では, おおむね帯広営林局管内にみられる地形を類別し, つぎのような現実にかなり密着した矩形区分理論の適用法をのべる。1)トラクタ幹線集材路が独立(または基部のみで分岐し)的に平行しているときは, 各ブロック独立に基礎理論をそのまま適用する。2)トラクタ幹線集材路がその途中で分岐し, 各分岐線流域がかなり大きく, 中央幹線作業路のみの作業道投入計画では不十分なときは, 2段にわけて考え, 第1段は全体を近似矩形とみて, 中央作業路のみの投入計画を行なう。ただし, 土場の位置は多くの場合分岐点に限られるので, 理論式はjの代わりに分岐点平均間隔l_2(常数)を用い, (5)式により計画した方が都合のよい場合が多い。第2段は支流流域ブロックへの投入計画で, これはそれぞれのブロックを独立にみて, 第1段の積み重ねとして計画されるものである。3)この場合, 支線作業路の勾配が緩く, 流域の逆勾配集材が可能な場合は, 基礎理論のまま, 支線作業路の勾配がやや急で, 一方集材をしなければならないときは(7)式によって計画する必要がある。4)支線トラック作業道投入の可否, 投入量の決定は, 〔第2報〕とほぼ同様である。すなわち, ある流域にトラック作業道を投入した方が有利になるのは, その流域から生産される材積がac/μNよりも大きい場合であって, その流域の大きさや形状にはよらない。そして, その場合の適正量は, (5), (7)式によって算定することができる。5)支線流域の地形が急で, 搬出路線の著しい屈曲を要するときは, 集材方向が作業道の片側に限定される。このような場合については, 集材機作業と対比して, 後日報告する。
- 日本森林学会の論文
- 1964-09-25
著者
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