シイタケオオヒロズコガの羽化, 配偶行動および産卵
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概要
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シイタケほだ木, 子実体の穿孔性害虫であるシイタケオオヒロズコガの羽化, 配偶行動および産卵について光周期14L-10Dの人工条件下で調査した。羽化は, 毎日点灯後8〜12時間に集中する傾向がみられ, 羽化個体数の周期的変化が認められた。コーリングを行う雌成虫の割合は, 羽化当日から最高時で91%を示し, 1日齢でピークに達した。コーリング開始時刻は, どの日齢においても, 消灯後2時間前後で一定していた。雌成虫の高い活動性が羽化当日からの短期間に現れることやコーリング開始時刻が日齢に関係なく一定していることは本種の生態的特性の一つとして挙げられる。雄成虫の活動性は0日齢で最も低く, 2日齢でピークに達した。雌成虫の交尾活性は羽化直後の短期間に高い状態にあるのに対し, 雄成虫では羽化当日は比較的低いものの, それ以降は長期間高く維持されることが明らかになった。1雌当りの産卵数は338.1±169.7(86〜741)卵であった。日当り産卵数は交尾翌日で最も多く, 交尾後3日までに総産卵数の66.7%を産下した。
- 日本森林学会の論文
- 1988-05-01
著者
-
後藤 忠男
国際農林水産業研究センター
-
後藤 忠男
森林総研・東北
-
中島 忠一
森林総研
-
後藤 忠男
森林総合研
-
後藤 忠男
森林総研東北
-
後藤 忠男
(独)森林総合研究所 森林昆虫研究領域
-
大谷 英児
森林総合研究所東北支所保護部昆虫研究室
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池田 俊弥
熱帯農業研究センター
-
池田 俊弥
林業試験場
-
後藤 忠男
九州大学農学部
-
大谷 英児
林業試験場
-
西村 鳩子
林業試験場
-
中島 忠一
林業試験場
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