森林土壌の透水性の評価における土壌間隙の連結特性の解析

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概要

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森林土壌の透水性を評価する上で, 土壌間隙の分布特性とならび重要である土壌間隙の連結特性の解析手法を提示する。本手法は, 土壌の透水係数κ圧力水頭ψ関係および体積含水率θ一圧力水頭ψ関係より, 個々の土壌間隙の透水性を意味する間隙のコンダクタンスC(r)を特定し, C(r)を円管のコンダクタンスと比較することにより土壌間隙の連結特性を解析するものである。この手法を, いずれも風化花崗岩を母材とする, 2種類の森林土壌, 森林土壌の撹乱水締め土壌, 砂防植栽地土壌の計4サンプルに適用した。この結果, 特定された間隙のコンダクタンスC(r)は二つのパラメータをもつ数式により近似された。間隙の連結性は植栽地土壌で最良となり, 森林土壌では撹乱水締め土壌と同程度の場合とより良好な場合が存在した。またこの手法を用いることによって, 土壌間隙の連結特性と分布特性の双方に基づいて, 土壌の透水係数を決定する要因を考察することが可能となった。
日本森林学会の論文
1992-09-01

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