多数カメラを用いた手形状認識法とその仮想空間インタフェースへの応用 (<特集>ヒューマンインタフェースとインタラクション)

概要

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多数カメラを用いた手形状認識手法とそれを利用した仮想空間操作システムについて述べる. 従来の手形状認識システムでは, カメラと手のひらの位置関係によって生じる自己オクルージョンについて考慮されていないため, 安定した認識結果を得るには利用者がつねにカメラ位置を意識しながら手振り動作を行う必要があった. 本システムでは, 我々の提案した多視点情報を用いた手姿勢推定法による姿勢推定結果に基づき, 手形状認識に適した画像を選択して認識処理を行う. これにより自己オクルージョンを回避することが可能となり, 利用者はカメラ位置を意識する必要がない. 手形状の記述にはP型フーリエ記述子を用い, その低域成分により認識器を構成した. P型フーリエ記述子による形状記述は, 形状の画像内の平行移動, 拡大・縮小等に対して不変であり, 前述の視点選択と組み合わせることで手の姿勢によらず安定した形状認識が実現できる. 本手法の有効性を確かめるため, 13種類の手形状について判別実験を行い, 良好な結果を得た. また, 本手法のマンマシンインタフェースへの応用例として仮想空間操作システムを構築し, 手形状の認識結果が操作コマンドとして利用可能であることを確認した. 同システムでは, 操作者が手形状の遷移により定義された6種類のコマンドにより, コンピュータグラフィクスで表示された仮想物体を操作できる. 本システムにより, 従来装置の装着を必要としていたジェスチャ型のインタフェースを非接触で実現することができる.
一般社団法人情報処理学会の論文
1999-02-15

多数カメラを用いた手形状認識法とその仮想空間インタフェースへの応用 (<特集>ヒューマンインタフェースとインタラクション)

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