オキソリニック酸のイネ苗腐敗症に対する作用機作 : 3. 幼芽への Pseudomonas glumae の感染
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概要
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Pseudomonas glumae 汚染イネ種子とFITCで標識した P. glumae に対する蛍光抗体を用いて, P. glumae の幼芽における感染部位, および P. glumae の幼芽への感染とオキソリニック酸の種子処理効果との関係について検討した。P. glumae に特異的な蛍光が, 浸種前や催芽後の穎の表皮に認められた。催芽後の幼芽では, 蛍光は表皮に認められたが, 葉肉には認められなかった。オキソリニック酸を種子処理したところ, 処理直後の種子では穎の表皮に蛍光が認められだが, 催芽後の種子と幼芽に蛍光は認められなかった。すなわち, オキソリニック酸による種子処理は, イネ苗腐敗症の発病に重要である幼芽表皮への P. glumae の感染を阻害して, イネ苗腐敗症に対して高い防除効果を示すことが明らかとなった。
- 日本植物病理学会の論文
- 1995-04-25
著者
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