自己組織型記憶モデル
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概要
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本論文では, 自律した記憶スキーマの集団(社会)として記憶モデルを定式化する. また, 分権型記憶社会としての自己組織型記憶モデルの構成法について提案をし, 記憶モデルとしての諸性質について明らかにする. 各記憶スキーマは, 自己の評価(目標)関数を最適にするよう自己の活性レベルを決定する. そのような自律した記憶スキーマの動作プロセスを分権型意思決定問題として定式化する. さらに各種均衡解を具体的に求め, 記憶モデルとしての性質を明らかにする. また, 記憶社会の構造として多重階層型の組織構造を提案する. 多重階層型構造は, 再帰構造および入れ子構造にその特徴がある. 自己組織性は, 外部からの入力を得ることなしに自らのカで自己の組織構造を変化できる性質をいう. 自律した記憶スキーマどうしの相互作用によって競争状態と協調状態との間の相転移が生じることを示す. また相転移の性質を用いて新しい記憶を追加したり, また一度記憶した内容を想起することが可能な自己組織型記憶モデルの構成法を示す.
- 一般社団法人情報処理学会の論文
- 1996-12-15
著者
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