センサベーストパスプランニングをデッドロックフリーにする十分条件の領域的一般化について

概要

論文の詳細を見る
最近,センサベーストパスプランニングアルゴリズム,すなわち,未知の障害物を回避したのち移動体をゴールヘ導くアルゴリズムが多数提案されている.既に著者は,そのようなアルゴリズムをデッドロックフリーにする十分条「移動体は,障害物から離れるところをゴールヘ単調に接近させれば,必ずゴールに到達できる」を見いだした.従来のアルゴリズムのほとんどは,そのデッドロックフリー特性をこの十分条件で保証している.本稿では,その十分条件を一般化し,より広範囲に同種のアルゴリズムが求められるようにする.まず,従来の十分条件を領域的に眺めると,"離脱点とゴールを半径,ゴールを中心とする円領域をゴールヘ単調に収束させる"となる.このとき,円領域を任意の領域に置き換えると,従来の十分条件が領域的に一般化される.ここでは,移動体の離脱可能領域を任意の形状で定義したとき,移動体を確実にゴールヘ到達させるための十分条件を提案した.また,新しい十分条件が従来のものを完全に包含することも明示した.さらに,一般化十分条件にもとづくと,既に辿った未知障害物の配置や形状を学習しながら柔軟に離脱可能領域を選択できる.この学習アルゴリズムにより,移動体は未知障害物を徐々にスムーズに回避するようになり,より早くゴールヘ到達できる.この優越性は,従来の十分条件にもとづくアルゴリズムとの比較で,グラフイックスシミュレーションにより確認された.
一般社団法人情報処理学会の論文
1995-12-15

センサベーストパスプランニングをデッドロックフリーにする十分条件の領域的一般化について

スポンサーリンク

概要

著者

関連論文

スポンサーリンク