トランザクション管理オブジェクトによる一貫性保証方式
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概要
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本稿では,分散環境を考慮した共有資源・情報の一貫性維持手法として,トランザクション管理オブジェクト (TMO) を導入する方法について述べる.TMOは一つのトランザクションに対して一つずつ生成され,トランザクション中に各オブジェクト上で発生したトランザクション上で発生したトランザクション間の依存関係を回収する.そしてこの依存関係を元に,衝突しているトランザクションのTMOと協調し全体の一貫性を維持する.処理が競合して一貫性が崩れた場合には,TMO同士の交渉によって犠牲が決定されその競合が解消される.TMOによる一貫性保証手法は,競合検出の機能と一貫性維持の機構をオブジェクでの処理の中から取り出して,TMOの協調の形に分離して実現している.このためトランザクションやオブジェクトの適当な性質を選んでTMOの挙動に反映することが可能となり,アプリケーションや状況に応じた一貫性の基準を実現できる.したがってTMOによる手法は,柔軟性の高い一貫性保証を実現する基礎技術になり得ると考えられる.
- 一般社団法人情報処理学会の論文
- 1995-11-15
著者
-
所 眞理雄
(株)ソニーコンピュータサイエンス研究所
-
広津 登志夫
慶應義塾大学大学院計算機科学専攻
-
所 真理雄
慶応大
-
所 真理雄
慶応義塾大学理工学部院
-
所 真理雄
慶應義塾大学
-
所 真理雄
慶應義塾大学理工学部:(株)ソニーコンピュータサイエンス研究所
-
所 真理雄
慶應義塾大学電気工学科
-
所 真理雄
慶應義塾大学大学院理工学研究科:(株)ソニーコンピュータサイエンス研究所
-
所 真理雄
ソニーコンピュータサイエンス研究所
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