多重出力可能なMINの性能評価

概要

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多重出力可能なMIN(Multistage Interconnection Network) は,同一宛先に対して複数パケットの通過を可能にすることにより,高いスループットを実現する多段結合網である.その高いスループットにより,SSS(Simple Serial Synchronized)型MINとして並列計算機に用いることができると共に,ATM(Asynchronous Transfer Mode)パケット交換機にも利用することができる.本論文では,複数のBanyan網にトラフィックを分散するMBSF(Multi-Banyan Switching Fabrics),入力数の整数倍のサイズのBanyan網を用いるEBSF(Expanded Banyan Switching Fabrics),Banyan網を縦列接続するTBSF(Tandem Banyan Switching Fabrics),三次元的に接続するPBSF(Piled Banyan Switching Fabrics)の4種類の多重出力可能なMINについてその通過率を確率モデルとシュミレーションによって解析を行った.その結果,接続Banyan網数が少ない場合にはPBSFが有利で,多い場合にはTBSFが有利であることを示した.さらに,並列計算機に用いた場合,これらすべての網について,メモリモジュールへのデータのアライメントを適切に行うことによって行列の要素(行・列・対角要素・逆対角要素)への非衝突アクセスが可能であることを示した.
一般社団法人情報処理学会の論文
1995-07-15