(14)ジャガイモおよび 非宿主植物の根部抽出物が粉状そうか病菌によるジャガイモ根部感染程度に及ぼす影響
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概要
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Merzの水耕培養試験法(1989)を用いて,ジャガイモ粉状そうか病菌によるジャガイモ根部感染程度に及ぼすジャガイモ根部浸出物ならびに根部メタノール抽出物の影響を検討した.休眠胞子懸濁液に浸出物またはメタノール抽出物を添加し,12時間後ジャガイモ根部を浸漬したところ,浸出物には根部感染程度を若干高める効果があったが,メタノール抽出物によって感染は抑制された.非宿主植物の根部浸出物の効果についても検討するため,非宿主植物根部を休眠胞子懸濁液に12時間浸漬した後,ジャガイモ根部を浸漬接種した.その結果,前処埋がヒマワリおよびトウモロコシの場合にジャガイモ根部感染が抑制された.これらの植物の根部メタノール抽出物中には根部感染阻害成分が含まれ,メタノール除去後,活性成分はいずれも水に可溶であった.ジャガイモおよびヒマワリ根抽出物を酢酸エチルにより分画したところ,両者とも水溶性および中性・フェノール性画分に,加えてヒマワリの場合では酸性画分にも根部感染阻害活性が認められ,複数成分の関与が示唆された.
- 日本植物病理学会の論文
- 2003-02-25
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