(33)根圏由来蛍光性Pseudomonas属細菌からの各種抗菌物質のPCRによる検索
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概要
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植物限圏由来の蛍光性Pseudomonas属細菌について,PCRによる各種抗菌物質の検索を行った.抗菌作用が認められた供試菌株から抽出した全DNAをテンプレートとして,2,4-diacetylphloroglucinol(Phl),pyrrolnitrin(Prn),pyoluteorin(Plt)およびphenazine-1-carboxylic acid(PCA)の各抗菌物質の関連遺伝子phlD,PrnC,pltBおよびphzCをそれぞれ漂的としてPCR反応を行った.プライマーおよぴPCR反応条件はMavrodiら(2001)に準拠した.その結果,コムギ限圏由来の複数のP.fluorescens菌株から,Phl,PrnおよびPltにそれぞれ対応する特異的バンドが検出され,対照菌株としたP.fluorescens Q2-87およびCHA0,またはPf-5各菌株のPCR増幅産物とのサザンハイブリダイゼーションによって確認された.また,先にPhl産生性が確認されたカーネーション由来の同種菌株(土屋ら,2002)は,PrnおよびPltの両物質についても関連遺伝子の増幅シグナルが認められ,少なくとも3種類の代表的抗菌物質の生産性を有することから生物防除素材としてのポテンシャルが期待された.
- 日本植物病理学会の論文
- 2003-02-25
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