(27)イネいもち病菌の非病原性遺伝子Avr-Pia,Avr-Piiに連鎖するDNAマーカーの探索
スポンサーリンク
概要
- 論文の詳細を見る
イネいもち病菌Y93-165g-1株およびY93-164a-1株は,それぞれ非病原性遺伝子Avr-Pia,Avr-Piiをもつ(安田ら,1998).そこで,これらの交配後代を用いて,各非病原性遺伝子に連鎖するRAPDマーカーの探索を行った.その結果,Avr-Piaについては,後代63株のPia品種に対する病原性反応と完全に一致するマーカーが11個,違いが1株以内のものが6個,同じく2,3,4,5株以内のものが重複を除いて各3,9,1および1個見出された.一方Avr-Piiでは,完全に一致するものが1個,違いが2株以内のもの2個,4株のものが1個であった.これらについて連鎖関係を検討したところ,2つの非病原性遺伝子はそれぞれ31個あるいは4個のRAPDマーカーを含む別の連鎖群を形成した.本邦産いもち病菌株の主要なレースは001,003,007あるいは037であるため,Avr-Pia,AvrPiiに密接なマーカーは,非病原性遺伝子の単離や病原性レース変動機構の解明にも有用と考えられる.
- 日本植物病理学会の論文
- 2003-02-25
著者
-
荒井 治喜
九州沖縄農研
-
平八重 一之
中央農研
-
安田 伸子
中央農研
-
平八重 一之
九州農試
-
中島 隆
九州沖縄農研
-
平八重 一之
九州沖縄農研
-
藤田 佳克
中央農業総合研究センター
-
藤田 佳克
北陸農業試験場
-
安田 伸子
中央農業総合研究センター
-
藤田 佳克
北海道農研
-
中島 隆
九州沖縄農業研究センター赤かび病研究チーム
-
中島 隆
(独)農業・食品産業技術総合研究機構 九州沖縄農業研究センター
関連論文
- (49) イネいもち病菌の根部感染による苗いもちおよび潜在感染株の発生(平成19年度日本植物病理学会大会講演要旨)
- (20)2001年に採集された日本産イネいもち病菌における第一染色体部分配列を有する余剰染色体の分布について(九州部会講演要旨,平成19年度地域部会講演要旨)
- (105) 日本産ダイズ茎疫病菌の真性抵抗性遺伝子型(Rps)を異にするダイズ品種に対する病原性(平成20年度日本植物病理学会大会講演要旨)
- (97) 日本産と中国産のイネいもち病菌における非病原性遺伝子AVR-Piaの比較(平成20年度日本植物病理学会大会講演要旨)
- (96) イネいもち病菌の非病原性遺伝子AVR-Piaのクローニング(平成20年度日本植物病理学会大会講演要旨)
- (107) イネいもち病菌の非病原性遺伝子Avr-Piaのクローニング(平成19年度日本植物病理学会大会講演要旨)
- (106) 日本産イネいもち病菌株におけるAvr-Pitaホモログの解析(平成19年度日本植物病理学会大会講演要旨)
- (61) イネいもち病菌株OS99-G-7aの病原性獲得に関わるAvr-Pitaの遺伝子変異(平成18年度日本植物病理学会大会講演要旨)
- (60) イネいもち病菌の非病原性遺伝子Avr-Piaのクローニング(平成18年度日本植物病理学会大会講演要旨)
- (157) イネいもち病菌の水田圃場における病原性突然変異頻度の推定(平成20年度日本植物病理学会大会講演要旨)
- (156) マルチライン用葉いもち病勢進展シミュレーションモデルBLASTMULへの突然変異パラメータの導入(平成20年度日本植物病理学会大会講演要旨)
- (27) リアルタイムPCR法による土壌中のイネ稲こうじ病菌定量法の検討(平成20年度日本植物病理学会大会講演要旨)
- (147) リアルタイムPCR法によるイネ稲こうじ病菌の定量法の検討(平成19年度日本植物病理学会大会講演要旨)
- コシヒカリBL混植圃場より分離したイネいもち病菌病原性変異株の病原力(関東部会講演要旨,平成17年度地域部会講演要旨)
- (245) 佐賀県におけるMBI-D系統薬剤耐性イネいもち病菌の発生推移(平成17年度日本植物病理学会大会講演要旨)
- 分子マーカーによるイネいもち病伝染源の解明(平成12年度 日本植物病理学会大会 講演要旨)
- ライムギ・エンバク由来のリボソーム不活性化タンパク質遺伝子を導入したイネの閉鎖系での環境に対する安全性評価
- 2001年の北陸、近畿地方に分布したイネいもち病菌のレース
- イネ品種「コシヒカリ」に対するイネいもち病菌レース001.0, 003.0, O07.O, 037.1の病斑長の差異
- (102) イネいもち病抵抗性に関する一遺伝子系統群を用いたレース国際判別体系の外国産いもち病菌による検証とその改良(平成20年度日本植物病理学会大会講演要旨)
- (94) いもち病圃場抵抗性遺伝子Pi35(t)を持つイネ系統「北海188号」に対するいもち病菌の非病原性遺伝子の同定(平成20年度日本植物病理学会大会講演要旨)
- (93) イネいもち病菌の病原力の遺伝(平成20年度日本植物病理学会大会講演要旨)
- (110) 突然変異によって生じた病原性変異イネいもち病菌の病原力(平成19年度日本植物病理学会大会講演要旨)
- (89) スポット接種による葉いもち高度圃場抵抗性イネ系統の評価(平成19年度日本植物病理学会大会講演要旨)
- (12)イネいもち病菌の非病原性遺伝子Avr-Hattan3近傍物理地図作成と突然変異株を用いた遺伝子領域の推定(平成16年度日本植物病理学会大会講演要旨)
- (27)イネいもち病菌の非病原性遺伝子Avr-Pia,Avr-Piiに連鎖するDNAマーカーの探索
- (26)いもち病抵抗性遺伝子PikおよびPizに対応するイネいもち病菌の非病原性遺伝子の同定
- (168)イネ品種ハナエチゼン(Pi-a,Pi-z)およびヒノヒカリ(Pi-a,Pi-i)におけるいもち病菌株Kyu9439013(レース047)の推移(平成14年度 日本植物病理学会大会講演要旨)
- (62)イネいもち病菌の野外における病原性変異菌出現率(平成14年度 日本植物病理学会大会講演要旨)
- (61)セジロウンカの加害を受けたイネにおいて誘導されるいもち病全身抵抗性(平成14年度 日本植物病理学会大会講演要旨)
- (60)イネいもち病菌の非病原性遺伝子とRAPDマーカーとの連鎖解析(平成14年度 日本植物病理学会大会講演要旨)
- 自家採種を繰り返している圃場におけるイネいもち病菌の個体群動態(九州部会講演要旨)
- (46)日本および中国産イネいもち病菌株におけるAvr-ks領域の検出
- (45)イネいもち病菌の非病原性遺伝子(Avr-sh, -ks)マーカーのSTS化
- 水稲直播栽培におけるカルプロパミド剤の種子処理によるイネいもち病防除
- 熱水土壌消毒に用いる散湯パイプの連結方式の改良(九州部会講演要旨)
- イネいもち病菌の非病原性遺伝子(Avr-sh, ks, ta)領域の高密度分子連鎖地図(九州部会講演要旨)
- (3) 分子マーカーによるイネいもち病菌の追跡 (九州部会講演要旨)
- A310 大腸菌で発現させたカラシナ由来ディフェンシン(Bj-AFPI)の抗菌薬剤としての可能性
- (24)Pik品種への病原性獲得に伴うイネいもち病菌株OS99-G-7aに特異的なDNAマーカーの欠失(平成16年度日本植物病理学会大会講演要旨)
- (48) コムギにおける赤かび病とマイコトキシン汚染を抑制する有効薬剤の選択(関東部会講演要旨, 平成16年度地域部会講演要旨)
- (231)ベンゾイミダゾール系薬剤耐性Cercospora kikuchii個体群の遺伝的構造(平成16年度日本植物病理学会大会講演要旨)
- (242)オオムギの雲形病抵抗性変動要因
- ソラマメに発生した灰色かび病(新称)(平成12年度 日本植物病理学会大会 講演要旨)
- (25) ソラマメに発生した雪腐菌核病(新称)と褐色雪腐病(新称)について (関東部会講演要旨)
- (12) AFLP法によるイネいもち病菌DNA多型の検出 (平成10年度九州部会)
- 大区画直播水田における薬剤局所散布がいもち病発生に及ぼす影響
- (33) ソラマメの雪害症状から分離されたSclerotinia属菌について (平成10年度関東部会)
- (140) オオムギの幼苗および成体における雲形病抵抗性の変動
- 北陸農試新規育成大麦系統の雲形病抵抗性 (第 1 報)
- (93)国内におけるオオムギ雲形病菌のレース分布(平成9年度日本植物病理学会大会講演要旨)
- (44) 本邦におけるオオムギ雲形病菌のレースについて (日本植物病理大会)
- (30) オオムギ雲形病菌による節部褐変の発生要因 (関東部会)
- (98) イネ科植物に寄生する雲形病菌の胞子形態および病原性の変異 (日本植物病理大会)
- ムギの主要病害と対策 (特別企画 ムギ・ダイズの新品種と病害虫対策)
- (83) イネいもち病菌の分子連鎖地図作成に向けたAFLPマーカーの探索 (平成11年度 日本植物病理学会大会)
- (7)コムギ赤かび病に対する各種薬剤のデオキシニバレノール低減効果とニバレノール低減効果の相関分析(九州部会講演要旨,平成19年度地域部会講演要旨)
- オオムギ雲形病の発生生態と防除法 (特集号 ムギ類の病害虫の発生と対策)
- (179) Pseudomonas gladioli pv. gladioli strain E-14 の産生する抗トマトかいよう病菌性物質 (昭和62年度日本植物病理学会大会講演要旨)
- (75) イネから分離した1細菌株(E-14)の産生する抗菌物質の純化 (昭和60年度 日本植物病理学会大会講演要旨)
- (394) イネ種子消毒によるいもち病育苗期感染苗の本田持ち込み抑制(平成20年度日本植物病理学会大会講演要旨)
- (167) Serratia marcescens B2 株によるソラマメ赤色斑点病菌 (Botrytis fabae) の感染阻害 (日本植物病理学会大会)
- (35) トマト葉から分離された Serratia sp. による Botrytis 属菌の生育阻害 (秋季関東部会)
- (168) 水田化に伴う赤かび病菌個体群動態の解析(平成20年度日本植物病理学会大会講演要旨)
- ウニコナゾールPによる矮性化がソラマメの耐雪性に及ぼす影響
- 38 ソラマメにおける耐雪性の品種間差 : 6.ウニコナゾールP処理による雪腐病抵抗性の変化
- Serratia marcescens B2株が誘導するイネ植物のいもち病抵抗性
- (218) Serratia marcescens B2株が産生するキチナーゼの抗菌活性について (平成11年度 日本植物病理学会大会)
- 植物病原細菌のRFLP (RFLP解析とその応用)
- (240) Serratia marcescens B2株のシクラメン栽培土壌での定着性と萎ちょう病に対する防除機構 (日本植物病理大会)
- (162) イネ栽培圃場周辺のイネ科牧草類から分離したいもち病菌の病原性と個体群構造(平成20年度日本植物病理学会大会講演要旨)
- (64) コムギ赤かび病によるかび毒蓄積を抑制するための薬剤散布適期(平成19年度日本植物病理学会大会講演要旨)
- (63) 二条オオムギにおける赤かび病防除適期の再検討(平成19年度日本植物病理学会大会講演要旨)
- (52) イネ栽培圃場に設置したイネ科牧草類から分離したいもち病菌の病原性(平成19年度日本植物病理学会大会講演要旨)
- (279) Quenching Probe-PCR (QP-PCR)法を用いたイネいもち病菌の検出定量およびMBI-D耐性菌の遺伝子診断(平成18年度日本植物病理学会大会講演要旨)
- ソラマメにおける雪害の品種間差 : 3.雪害要因と茎葉の形態的特性との関連
- 水田圃場におけるイネいもち病菌の病原性突然変異頻度の推定
- (6)コムギ赤かび病およびマイコトキシンを低減する薬剤の選抜(九州部会講演要旨)(平成15年度地域部会講演要旨)
- 高頻度反復配列を含むプラスミドpJEL101をプローブとしたRFLPによるイネ白葉枯病菌レース突然変異株の判別
- 穂いもち伝染源量の変動要因の解析(2)上位葉病斑からの胞子離脱数
- 穂いもち伝染源量の変動要因の解析(1)止葉病斑からの胞子離脱数 (水稲の病害虫) -- (病害の発生生態・品種抵抗性)
- (153) 麦類およびイネから分離された赤かび病菌Fusarium graminearumの病原力の比較(平成17年度日本植物病理学会大会講演要旨)
- (4) コムギ赤かび病の感染時期別マイコトキシン蓄積様式(九州部会講演要旨, 平成16年度地域部会講演要旨)
- (98) イネ / キチナーゼ遺伝子の各種エリシターによる誘導的発現 (日本植物病理学会大会)
- (54) 佐賀県におけるMBI-D耐性いもち病菌の動態とrep-PCR法によるフィンガープリント解析(平成18年度日本植物病理学会大会講演要旨)
- (152)シングルプライマーを用いたrep-PCRによるイネいもち病菌個体群構造の解析(平成16年度日本植物病理学会大会講演要旨)
- イタリアンライグラスうどんこ病の新潟県における初発生
- (177) Pseudomonas glumae (イネもみ枯細菌病菌) の産生する抗青枯病菌物質 (昭和62年度日本植物病理学会大会講演要旨)
- 植物病原性 Pseudomonas 属細菌による抗細菌性物質の産生
- (73) イネもみ枯細菌病菌 (Pseudomonas glumae) およびそれと近縁の植物病原細菌による抗菌物質の産生 (昭和60年度 日本植物病理学会大会講演要旨)
- (168) Pot2配列を標的にしたPCR法による種子からのイネいもち病菌検出(平成17年度日本植物病理学会大会講演要旨)
- (135) 飼料イネから分離されたいもち病菌のレースと遺伝的多様性(平成17年度日本植物病理学会大会講演要旨)
- (24) P. gladioli pv. gladioli が産生する抗菌物質の純化 (九州部会講演要旨)
- (136)麦類の穂から分離された赤かび病菌を接種したイネの発病とマイコトキシン蓄積(平成16年度日本植物病理学会大会講演要旨)
- ウンカ・ヨコバイ類と微生物とのファジ-な共生関係--経卵伝搬性共生微生物の起源は葉面微生物だった(今日の話題)
- イネ葉面から分離した細菌株 E-14 の抗菌物質産生性
- (15) イネから分離した抗菌物質産生菌 (Pseudomonas sp. E-14) の細菌学的諸性質 (昭和60年度地域部会講演要旨(九州部会))
- (74) イネから分離した1細菌株(E-14)の抗菌物質産生性 (昭和60年度 日本植物病理学会大会講演要旨)
- (149)飼料イネ栽培で問題となったイネいもち病と葉しょう腐敗病(平成16年度日本植物病理学会大会講演要旨)
- (5)西日本に分布する麦類赤かび病菌のマイコトキシン産生能とニバレノール産生菌の病原力(九州部会講演要旨)(平成15年度地域部会講演要旨)