飼育下における丹沢産ニホンジカの体重と採餌量の季節変動
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概要
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飼育下における年齢や性の異なる17頭のニホンジカを用い, 各個体の体重および集団の月毎の採食量の変化について, 1993年の8月から1年間にわたって調査した。9月から11月の発情期には, 成獣雄, 成獣雌および亜成獣雄の体重は減少傾向にあったが, 亜成獣雌や幼獣はこの間も成長し続けた。12月から3月までの越冬期には, 十分な餌が与えられているにもかかわらず, 総ての個体の体重にあまり大きな変化は見られなかった。4月から7月の出産育子期には, 全体的に体重は増加傾向となり, 特に前年生まれの幼獣および1994年生まれの幼獣の体重増加が顕著であった。ただし, 成獣雌および亜成獣雌の体重は出産によって約6kg減少し, その後も回復は見られなかった。この集団における月平均の代謝体重当たりの乾物(DM)摂取量は, 9月に一時減少し, 10月に再び高くなった。11月から3月までの間には大きな変化はなかったが, 4月から急激に増加する傾向が見られた。また, 代謝体重当たりの可消化エネルギー(DE)摂取量の変化も, DM摂取量の変化とほぼ同様であった。これらの結果から代謝体重当たりのDM摂取量がおよそ65gになると代謝体重の増加量が0となることが推定でき, 体重維持に必要なDE要求量は約196kcalであることが推定できた。
- 日本野生動物医学会の論文
著者
-
古林 賢恒
東京農工大・農
-
羽山 伸一
日本獣医畜産大学野生動物学教室
-
羽山 伸一
日本獣医畜産大学獣医学部
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時田 昇臣
日本獣医畜産大学応用生命科学部
-
山根 正伸
神奈川県森林研究所研究部
-
白石 利郎
横浜市野毛山動物園
-
白石 利郎
横浜市立野毛山動物園
-
中口 良子
日本獣医畜産大学家畜飼養学教室
-
羽山 伸一
日本獣医畜産大学獣医畜産学部
-
時田 昇臣
日本獣医畜産大学
-
時田 昇臣
日本獣医畜産大 獣医畜産
-
古林 賢恒
東京農工大学
-
古林 賢恒
東京農工大学農学部附属広域都市圏フィールドサイエンス教育研究センター
-
羽山 伸一
日本獣医畜産大 獣医畜産
-
山根 正伸
神奈川県自然環境保全センター研究部
-
山根 正伸
神奈川県森林研究所
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