授業適応を規定する言語能力と言語的経験
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概要
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4つの小学校に属する790名の児童について，質問紙法により授業への適応度を調べ，それを規定する児童の言語能力と言語的経験を明らかにしようとした。学習適応及び成績の自己評価を調べる質問紙調査，読み能力診断検査，現在及び過去の言語的経験を調べる質問紙調査を実施し，それらの分析を通して，大要次の諸点が明らかにされた。（1）読み能力が高くなるにつれて，授業への適応が優れ，知的教科では成績の自己評価も高くなるが，技能教科ではその傾向がなかった。（2）現在及び過去の言語的経験が豊かになるにつれて，読み能力は高い。（3）教師評価による学業成績を予測する7つの変量を比較したところ，読み能力偏差値が最も高い標準偏回帰係数を示した。The present study was undertaken to make clear the effects of reading ability and verbal experiences on adjustment to school lessons.The subjects consisted of 790 elementary school children.Test battery was composed to measure their three aspects,that is,adjustment to school lessons(adjustment to learning and self-evaluations for school achievements,reading ability and verbal experiences of the past and present.Main results were as follows:(1)Reading ability was positively correlated with adjustment to learning and self-evaluations for school achievements in academic subjects.but not with those in skilled subjects:(2)Sufficient verbal experiences were significantly related to high reading ability:(3)Form multiple regression analysis using school achievements evaluated by teachers as the criterion variable,it was shown that reading ability was the most remarkable predictor variable.
- 大阪教育大学の論文
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