子宮頚癌放射線治療後の頚部残存腫瘍に対する子宮全摘術
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概要
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進行子宮頚癌に対して放射線療法は重要な意味を持つが, 時に治療終了後においてもなお癌細胞が消失しない場合がある. 癌研婦人科では, これらの症例のうち遠隔転移がなく, 子宮旁結合織硬結が骨盤壁に達していない症例に対して積極的に子宮全摘術を行ない, 良好な治療成績を挙げている. 今回我々は1957年から1986年までの30年間に同症例28例を経験し, 臨床進行期, 組織型, 手術完遂度, 摘出子宮の腫瘍最大径と予後との関連を検討し以下の結論を得た. 1. 放射線治療前の臨床進行期, 及び組織型は子宮全摘術後の予後に有意差ほ認められなかつた. 2. 完全手術での3年生存率ほ81.0%であるのに対し, 不完全手術では術後の追加治療にかかわらず全例死亡した. 3. 摘出子宮の腫瘍最大径が2cm未満のものは2cm以上の群に比ベ予後良好である(p<0.05). 4. 完全手術でしかも摘出子宮の腫瘍最大径が2cm未満の場合, 術後の予後は良好で88.9%が3年以上生存した.
- 社団法人日本産科婦人科学会の論文
- 1988-05-01
著者
-
荷見 勝彦
癌研究会附属病院
-
浜田 哲郎
癌研究会附属病院婦人科
-
藤本 郁野
癌研究会附属病院婦人科
-
山内 一弘
癌研究会附属病院婦人科
-
増淵 一正
癌研究会附属病院婦人科
-
中山 一武
癌研究会附属病院婦人科
-
藤本 郁野
癌研究会附属病院
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