中学校家庭科 : 家庭生活領域家庭における自分のあり方を考える : 一日お母さんの体験を通して (<特集>教育実践)
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概要
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[はじめに] : 現代のこどもたちにとって、家庭とはどのような場所なのだろうか。子どもたちは、家庭の中で何を考え、どんな役割を果たして生活しているのだろうか。 例えば、子どもの家事参加を考えた場合、家事の社会化・省力化により、その必要性はほとんどなくなってきている。学歴社会や子育て観の変化により、親は子どもに勉強は強要しても、家事参加を要求することは少なく、子どもからもまた、主体的に参加することはない。子どもの生活実態を見ると、塾通いや習い事、また、遠距離通学などから家庭の中で過ごす時間は少なく、家庭以外の人々と過ごす時間や活動が、子どもたちの生活の中心となっている。 このような毎日を過ごす子どもたちにとって、家庭とは何かを考えた時、それは「安らぎの場」や「疲れた体を休ませる場」であっても、「家族の一員としての自覚をもち、積極的に家事参加をし、生活を築き上げていく場」であるとはとても言い難い。また、家庭外での自分の存在(あり方)に比べ、家庭における自分の存在(あり方)には無頓着で、意識して振り返ることはほとんどないと言えるのではないだろうか。 このような状況から、生徒たちが自分の家庭生活の現実を見つめ、家族の役割という面から、よりよい家庭生活のあり方や家族とのかかわり方について考えさせることによって、家族の一員としての自分のあり方を自覚させ、その実践への意欲をもたせることをねらいとして、授業を設計し実践した。そして、授業を展開するにあたって、生徒の主体的な学びにつながるように、6つの活動を意図的に提示した。 本研究は、6つの活動に留意した授業から、生徒たちの意識の変容を考察しようとするものである。 なお、授業実践は、山口大学教育学部付属光中学校1年2組(男子19名、女子19名,計38名) : 岡陽子教諭によるものである。
著者
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