ガドベン酸ジメグルミン製剤(E7155)の一般毒性試験 (第4報) : イヌにおける静脈内投与による4週間反復投与毒性試験および4週間回復性試験
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概要
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ガドベン酸ジメグルミン製剤(E7155)を0.25,0.5,1および2mmol/kg/日の用量でイヌに1日1回,4週間静脈内投与した。また,1および2mmol/kg/日については投与終了後4週間休薬し,回復性も検討した。 その結果,0.25および0.5mmol/kg/日では,毒性学的に意義のある変化は認められなかった。 1または2mmol/kg/日では,顔面ないし眼周囲に一過性の腫脹/発赤,嗜眠/自発運動の低下,嘔吐/空吐,軟便/水様便,体重減少または増加抑制,摂餌量の減少,ヘマトクリット値とヘモグロビン濃度の減少,APTTの延長,血中ALP,GPTおよびγ-GTの増加,無機リン,総タンパクおよびアルブミンの減少,肝臓および腎臓重量の増加,肝臓の亜急性の炎症細胞の浸潤,小葉中心性の肝細胞の空胞化と消失,尿細管上皮の空胞化および骨髄の細胞成分の減少が認められた。 トキシコキネティクスでは,0,25から2mmol/kg/日の範囲で用量の増加を上回って血漿中ガドベン酸濃度が増加する傾向が認められた。全身暴露に性差はなく,4週間投与による蓄積も認められなかった。 4週間の休薬による回復性試験では,いずれの影響も回復または回復傾向がみられた。 以上から,本試験における無毒性量は0.5mmol/kg/日と判断された。
- 日本トキシコロジー学会の論文
- 1999-11-15
著者
-
佐神 文郎
エーザイ株式会社 プロダクトクリエーション サイトサービス部 企画推進部
-
TIRONE Piero
Research Laboratories of Bracco S.p.A.
-
MORISETTI Alberto
Research Laboratories of Bracco S.p.A.
-
BUSSI Simona
Research Laboratories of Bracco S.p.A.
-
Bussi Simona
Research Laboratories Of Bracco S. P. A.
-
Tirone Piero
Milano Research Centre
-
勝谷 成男
エーザイ株式会社開発安全性研究部
-
MANDELLA Rosemary
Huntingdon Life Sciences Inc.
-
佐神 文郎
エーザイ株式会杜筑波研究所
-
Mandella Rosemary
Hunringdon Life Sciences Inc.
-
佐神 文郎
エーザイ株式会社開発安全性研究部
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