マコモタケの肥大に及ぼす日長の影響
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概要
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1) 8時間の短日処理区及び16時間の長日処理区を設けて, マコモタケの肥大について研究を行った.2) 短日区の草丈の減少, 主茎葉数の増加停止及び茎基部の太さの減少が自然日長区及び長日区より早く起こり, 肥大開始が8月中旬であることが推定された.3) 短日区のマコモタケの肥大開始は自然日長区より早く, 長日区では遅かったことから, 日長時間が栄養生長から生殖生長への転換期を移動させ, それによってマコモタケの肥大開始期を移動させると考えられた.4) 気温が高い時期に肥大した短日区のマコモ肥大部は, 気温が低い時期に肥大した自然日長区より長さ幅ともに小さく, 伸長部は短日区が自然日長区より長かった.よって, 温度がマコモ肥大部の肥大量及び伸長部の伸長量に影響を及ぼすことが考えられた.5) 肥大したマコモ茎には伸長部の上に肥大部があり, 両者は極端に短い伸長部の節間によって明らかに区別できることが分かった.肥大部先端には伸長及び肥大ともに少ない節間が数個あり, その上に明らかな穂の形ではないが, 栄養生長期よりや丸みの増した生長点があった.6) マコモの肥大茎は肥大終了後さらに成育を続けられる環境においても枯れてしまい, 休眠茎が新たに発育することが分かった.
- 1993-06-01
著者
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