イネ白葉枯病ポリジーン抵抗性の選抜に関する遺伝・育種学的研究 : 第1報ポリジーン抵抗性品種の特性

概要

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1.本報告は,病害抵抗品種の罹病化対策として,1975年より行なっているポリジーン抵抗性品種の選抜に関する試験結果のうち,1975および1976年の結果の一部について述べたものである。2.ポリジーン抵抗性の定義とその有用性を述べ,現在の耐病性品種の問題点について論じた。3.ポリジーン抵抗性品種は,異なる菌糸に対しても同様な抵抗性の反応を示し,かなり強い品種もみられた。4.主働遺伝子抵抗性品種の中国45号(早生愛国群)は,IV群の菌糸には接種葉が枯れ上がる程の最も顕著な罹病性を示した。5.全南風群あるいは全南風。黄玉群の3〜5品種によるポリジーン抵抗性の施肥反応は,菌群あるいは品種によって異なることがわかった。6.全南風群の3品種による4菌群(5菌糸)の接種後の病斑の進展度は,菌群あるいは菌糸によって著しく異なった。7.ポリジーン抵抗性においても,品種と菌糸との相互作用は有意になり、菌糸が異なると品種の反応もやや異なることがわかった。
1980-12-25