蛍光発色団を有する光反応性ピレスロイドの合成とその神経生理活性
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概要
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神経作用性殺虫剤であるピレスロイドの作用点を解明するために, 蛍光発色団を有する光反応性化合物, KUP-1, を合成した.KUP-1の蛍光はタンパク質の蛍光より長波長側に極大値を示した.アメリカザリガニおよびワモンゴキブリの神経軸索標本を用いて膜電位に対する効果を測定したところ, KUP-1はピレスロイドと同様に脱分極性後電位を誘起し, 静止膜を脱分極させた.また, 化合物はアメリカザリガニの神経軸索標本で測定したナトリウムイオン電流に対してもピレスロイド様の電流変化を引き起こした.これらの結果から, KUP-1はピレスロイドの標的タンパク質を同定するための光反応性プローブとして用いることができるものと考えた.
- 1995-11-20
著者
-
西村 勁一郎
Research Institute for Advanced Science and Technology, Osaka Prefecture University
-
西村 勁一郎
大阪府立大学先端科学研究所
-
上野 民夫
Department of Agricultural Chemistry, Kyoto University
-
西村 勁一郎
Department of Agricultural Chemistry, Kyoto University
-
松田 一彦
近畿大学農学部応用生命化学科
-
松田 一彦
Department Of Applied Biological Chemistry School Of Agriculture Kinki University
-
鈴木 浩之
Department Of Agricultural Chemistry Kinki University
-
山下 美由紀
Department Of Agricultural Chemistry Kinki University
-
駒井 功一郎
近畿大学農学部応用生命化学科
-
駒井 功一郎
Department of Chemistry, Faculty of Education, Gifu University
-
沖本 浩
Department of Agricultural Chemistry, Faculty of Agriculture, Kyoto University
-
居原田 晃司
Department of Agricultural Chemistry, Kinki University
-
居原田 晃司
Department Of Agricultural Chemistry Kinki University
-
西村 勁一郎
Osaka Prefecture Univ. Osaka Jpn
-
沖本 浩
Department Of Agricultural Chemistry Kyoto University
-
松田 一彦
Department Of Agricultural Chemistry Faculty Of Agriculture Kinki University
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