カイコおよびハスモンヨトウのフェロモン腺におけるフェロモン生合成活性化神経ペプチド (PBAN) の作用
スポンサーリンク
概要
- 論文の詳細を見る
カイコおよびハスモンヨトウを用い, 合成したカイコのPBANのフェロモン腺に対する作用を, in vivoおよびin vitroで検討した.合成PBANを断頭したカイコ雌成虫に注射すると濃度依存的にボンビコールの生産が促され, また, その生産量は注射後90∿120分で最大となった.一方, 合成PBANを含むGrace培地でカイコおよびハスモンヨトウのフェロモン腺を培養したところ, 両種とも濃度依存的にフェロモンの生産が促され, その生産量は培養開始後90∿120分で最大となった.さらに, 両種におけるフェロモン生産はカルシウムイオノフォアを含むGrace培地でフェロモン腺を培養しても引き起こされることから, カイコおよびハスモンヨトウにおいて, PBANの標的器官がフェロモン腺であること, また, その作用の発現にはカルシウムイオンが介在していることが示唆された.
- 日本農薬学会の論文
- 1992-02-20
著者
-
FONAGY Adrien
Plant Protection Institute, Hungarian Academy of Sciences
-
満井 喬
理研
-
Fonagy A
Inst. Physical And Chemical Research Wako Jpn
-
Fonagy Adrien
Insect Toxicology And Physiology Laboratory Institute Of Physical And Chemical Research (riken)
-
松本 正吾
Insect Toxicology and Physiology Laboratory
-
内海 恭一
Insect Toxicology and Physiology Laboratory
-
満井 喬
Insect Toxicology and Physiology Laboratory
-
折笠 千登世
Insect Toxicology and Physiology Laboratory, Institute of Physical and Chemical Research (RIKEN)
-
折笠 千登世
Insect Toxicology And Physiology Laboratory Institute Of Physical And Chemical Research (riken)
-
松本 正吾
Department Of Agricultural Chemistry Kyoto University
-
内海 恭一
Insect Toxicology And Physiology Laboratory Institute Of Physical And Chemical Research (riken)
関連論文
- B102 ヨモギエダシャクの腹部末端に位置する性フェロモン産生領域の特定
- 2, 2-ジメチル-3, 4-ジクロロクロメンと 2, 2-ジメチル-[1, 2, 3]セレンジアゾロクロメン類のオオモンシロチョウとコロラドハムシに対する殺幼虫活性
- 434 Piericidin に関する研究 III. Piericidin A阻害系に及ぼすビタミンK_3の拮抗作用(昆虫毒物学, 昭和44年度 日本農学会大会分科会)
- 433 Piericidin に関する研究 II. Piericidin A関連化合物の殺虫効力およびミトコンドリアの電子伝達系に及ぼす影響(昆虫毒物学, 昭和44年度 日本農学会大会分科会)
- 228 ピエリサイヂンに関する研究I. ピエリサイヂンの殺虫作用および呼吸阻害について(薬剤防除, 昆虫毒物学, 昭和43年度日本農学会大会分科会)
- イケリンゴ (Annona glabra L.) 種子に含まれるアセトゲニン系化合物の単離と殺虫効果
- 新規 7 種の 2, 2-dimethylchromene 誘導体の Oncopeltus fasciatus および Pieris brassicae 幼虫の形態形成に及ぼす影響と殺虫活性
- 殺ダニ剤 AKD-2023 とその脱アセチル代謝物のミトコンドリア呼吸鎖電子伝達阻害機構
- カイコにおける性フェロモンの生産に対する環状ヌクレオチドの影響
- カイコおよびハスモンヨトウのフェロモン腺におけるフェロモン生合成活性化神経ペプチド (PBAN) の作用
- E24 鱗翅目昆虫の神経ホルモンの機能的多様性 : MRCHとPBANとの同一性(生理学・生化学)
- In Vivo and In Vitro Pheromonotropic Activity of Two Locustatachykinin Peptides in Bombyx mori
- C 末端に FXPRL アミド配列を持つ昆虫ミオトロピック神経ペプチドによるアワヨトウ幼虫のクチクラのメラニン化
- フェロモン生合成活性化神経ペプチド (PBAN) の作用機構
- 360 蜜蜂の queen differentiation に関する研究1(昭和39年度日本農学会大会分科会)
- ヨトウガ中腸上皮細胞における diflubenzuron の UDP-N-acetylglucosamine の膜透過阻害
- C1 昆虫生理活性物質の生物検定(生理活性物質)
- 体色黒化赤化ホルモン(MRCH)のカイコに及ぼす影響
- D-42 ヨトウガにおける蛹クチクル形成のためのコミットメント(生理学)
- ヨトウガ幼虫における 1-(3, 5-dichloro-2, 4-difluorophenyl)-3-(2, 6-difluorobenzoyl)urea (CME-134) のキチン合成阻害
- ヨトウガにおける diflubenzuron のキチン合成阻害機構
- ヨトウガ中腸上皮細胞の刷子縁膜への UDP-N-acetylglucosamine の結合
- ヨトウガ幼虫における diflubenzuron のキチン合成阻害の機構
- Diflubenzuron による Manduca 幼虫のキチン合成阻害
- 204 Dimilinの作用機構に関する研究
- 昆虫の精子形成に及ぼす幼若ホルモンの影響 : 2.ハチミツガの精子形成に及ぼすC_-JHの影響について(一般講演)
- 昆虫の精子形成に及ぼす幼若ホルモンの影響 : 1.カイコの精子形成に及ぼすC_-JHの影響について(一般講演)
- 222 カイコ(Bombyx mori L.)の精子形成に及ぼす幼若ホルモンの効果
- 237.幼若ホルモンの生物活性 : 昆虫表皮形成に及ぼす影響について
- 114. 幼若ホルモンの生物活性(II) C_-JH(セクロピア蚕幼若ホルモン)および類縁化合物の幼若ホルモン活性(一般講演)
- 113. 幼若ホルモンの生物活性(I) 数種の昆虫に及ぼすC_-JH(セクロピア蚕幼若ホルモン)の影響(一般講演)
- 221. Farnesol誘導体およびJuvabione関連化合物のJuvenile hormone活性
- 001 ローヤルジェリー中の nucleotides について(昭和40年度日本農学会大会分科会)
- AKD-2023およびDHNのミトコンドリア電子伝達阻害機構
- フェロモン生合成活性化神経ペプチド (PBAN) の作用機構 - セルフリー系でのカイコ性フェロモン (ボンビコール) の生産 -
- F213 フェロモン生合成活性化神経ペプチド(PBAN)による細胞内情報伝達におけるアシルCoAレダクターゼの制御(生理学・生化学)
- フェロモン生合成活性化神経ペプチド(PBAN)応答における細胞内情報伝達(2) : 動物
- フェロモン生合成活性化神経ペプチド(PBAN)応答における細胞内情報伝達(1) : 動物
- バキュロウイルスベクターを用いた外来遺伝子の 4 種の鱗翅目昆虫における発現
- トビイロウンカの細胞内共生微生物の分離と 18S-rDNA 解析による分類
- B206 トビイロウンカの酵母様細胞内共生微生物の精製
- B205 昆虫培養細胞へのバキュロウイルス多角体蛋白質遺伝子の導入
- J2 アワヨトウ幼虫頭部のPBAN活性ペプチド : その単離と一次構造解析(生理・生化学)
- G44 タイ産コナガのノーモルト抵抗性に関する研究(毒物学・殺虫剤)
- 寄生蜂の寄主制御にかかわる因子
- ベンゾイル尿素と昆虫表皮
- 昆虫生理・生化学, 池庄司敏明, 山下興, 桜井宏紀, 山元大輔, 正野俊夫 共著, (1986), 朝倉書店, 東京, 262pp., 3,900円
- 制虫剤の研究の現状とこれからの展望
- S-4 昆虫生理学の進歩と今後の害虫防除剤(応用動物学・応用昆虫学最近の進歩と農業生産)
- D313 Manduca sextaのEpidermisにおける幼虫から蛹への形質変換(内分泌)
- Piericidinの作用機作