女子青年の内的作業モデルと過去から現在の対人的経験との関連
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概要
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女子青年の内的作業モデル(IWM)の3つのパターン(Secure, Ambivalent, Avoidant)が,過去から現在の各時期における対人的経験や適応感とどう関連しているかを,本人による回顧資料(生育史の記述及び質問紙法)を中心に検討した。調査は看護専門学校3年時とその1年後に行われ,両方に回答した41名について,1)IWMの3つの変数と他の変数との相関関係,2)IWMの得点から選ばれた典型例(安定群-不安定群,各6,8名ずつ)の得点の比較,3)典型例の生育史の自由記述の比較によって分析を行った。主な結果は次の通り。1)SecureとAmbivalentは,それぞれ小,中,専門学校時,現在の全体的印象を肯定的,否定的にとらえることと関連がある。2)高校時代の印象はIWMと関連がない。3)養育態度の認知に関しても,SecureとAmbivalentの得点が,両親の暖かさ及び全体的印象とそれぞれプラス,マイナスの方向に相関がある。4)AvoidantはAmbivalentと同じ方向に弱い相関がある。以上のことからIWMによって過去から現在の対人的経験あるいはそのとらえ方が異なること,但し高校時代の経験だけが異質なことが示唆された。
- 1994-03-25
著者
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