白干土の改良(第3報) : 4段式心土反転プラウの土壌槽内実験

概要

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白干土を改良するために、特殊なプラウである4段式心土反転プラウを構想した。このプラウは心土である第2層(Bca)と第3層(C)を地中で入れ換え、心土の炭酸カルシューム(CaCO_3)の含有量を減そうとするものである。すなわちCaCO_3を多く含むBca層を下層へ落とし、CaCO_3の含有量の比較的少ないC層を上へ上げようとするものである。当論文ではまず日本で1/2の模型を製作して、土壌槽内で基本的なプラウ形状の開発を行った。これによって第3プラウと第4プラウの最適な形状を見つけた。主な結果は、擾土板型プラウに窓をもつ形式のプラウ(折りたたみ型)がBca層とC層を転地返しするのに有効があった。第3プラウと第4プラウの適正アプローチ角(進行方向となす角)は30°であった。第3プラウの適正ウインドウの高さは0であった。第4プラウの適正ウインドウ高さは130 mmであった。すなわち第3プラウはウインドウはなく、プラウが路中で切れている。この形状が、最も土壌がスムースに流れた。プラウの牽引抵抗力は土壌の切削抵抗による牽引抵抗力F_<x1>が最も大きく、つぎに堆積土壌の滑り抵抗F_<x2>が大きく、つぎに土壌の折りたたみによる抵抗F_<x3>と土壌がプラウ面を滑る抵抗F_<x4>がほぽ同程度の大きさとなった。土壌の反転度合は土壌水分が10.5%、16.9% d.b.の時は供試土壌の塑性限界(23.7% d.b.)よりかなり低いため、土壊は細かく壊れて流れ易いため、平均0.9となり、きわめて良い反転が見られた。しかし土壌水分が25.0% d.b.になって塑性限界を超えると土壌はプラウ上を流れ難くなって反転度合が悪くなった。
2003-12-30

白干土の改良(第3報) : 4段式心土反転プラウの土壌槽内実験

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