木崎湖の陸水生物学的研究
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概要
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(1)二科三湖のうち,泉南にある中栄養湖沼型の木崎湖(最大深度29.5m)の夏季における水質とプランクトン相ならびに流出入河川の底生生物相について述べた.(2)5〜10mの所に変水層をもち明らかな正列成層をなしている.pHは7.0からアルカリ性に傾き,特に5m附近が大きい.溶存酸素量は,炭水層で過飽和になり,5m附近が最大,特に湖石部の底層は殆ど無酸素状態を呈している.(3)プランクトンは量的にも,種類数もあまり多くはない.動植物プランクトンあわせて全層全域にわたり硅藻のFragilaria crotenensisが優占している.(4)40年前の木崎湖の資料と比較すると種類構成上,幾分富栄養化に出現する種がみとめられる.(5)流入河川の底生動物相は,湖口より離れた石礫底の所では昆虫相がかなり豊富に出現しているが,湖口にほど近い点では湖水の影響をうけるためか出現構成がかわり現存量も著しく減少する.流出する川での石礫底の昆虫の現存量は豊富で造網係数は著しく高い.(6)流入する川での付着藻類は,湖ロに近いところでは,流速がかなりおちてMelosira variansを優占種とする硅藻等が川床表面に広くおおっている.湖口から離れた地点ではSpirogyra sp.が優占性を示している.
- 1967-03-01
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