三重県賀田湾の海藻植生
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概要
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The algal floras and coastal environment at 17 stations in Kata Bay were investigated from May to June, 1997. The number of species collected was 80 comprising 10 species of Chlorophyceae, 33 species of Phaeophyceae, 37 species of Rhodophyceae. Considering the algal floras and their distribution, Kata Bay was divided into 3 areas, i.e. inner parts of the bay, central part of the bay and open sea areas. In the inner parts of the bay, there were only a few algal species, and "isoyake" areas were found in several stations. The central part of the bay was chracterized by the developed Sargassum zone. S. yamamotoi and S. piluliform were the dominant species in this zone. The open sea areas were dominated by small erect algae.These characteristics of algal flora and their distribution in Kata Bay are attributed to waves, water motion, turbid water caused by reclamation works and self-pollution by fish culture.三重県南部の賀田湾内の17地点で梅藻植生の調査を1997年5月-6月にかけて調査した。また,海岸線の概況の調査を1997年9月に行なった。採集された海藻は,緑藻綱10種,褐藻網33種,紅藻綱37種の計80種であった。海藻植生および分布から考察した結果,賀田湾は内湾域,内海域および外海域の3つに区分することができた。内湾域は海藻植生が貧弱で,いくつかの地点では磯焼けも見られた。湾中央部にはヨレモクモドキまたはマメタワラが優占するガラモ揚が発達していた。外海域では海藻種数が多く小型の海藻が多く見られた。このような海藻植生の特徴は,地形による波浪条件や海水の動きの違い,埋立て工事や護岸工事および養殖による湾内環境の悪化に関係しているものと考えられた。
- 三重大学の論文
著者
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倉島 彰
三重大学大学院生物資源学研究科
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前川 行幸
三重大学大学院生物資源学研究科
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栗藤 和治
尾鷲市役所
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前川 行幸
三重大生物資源
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倉島 彰
三重大学生物資源学部
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栗藤 和治
三重県尾鷲市役所水産課
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前川 行幸
三重大学生物資源学部
-
倉島 彰
三重大 大学院生物資源学研究科
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