カジメ海中林の構造と更新過程(シンポジウム:藻場造成)
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概要
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カジメは本邦中南部太平洋岸に広く分布する多年生の大型褐藻であり,水深2-30mにかけて分布し,海中林と呼ばれる濃密な群落を形成する.海中林の管理,造成のための基礎的知見を得るため,カジメ群落の生理生態学的研究を行った.6年間にわたる永久コドラートの調査から,カジメ群落の更新をギャップ相,建設相,成熟相の3つの相に分けることができた.群落の更新周期は3年であった.生産構造の解析から,群落内では光に対する強い種内競争が認められた.また幼体の発芽や生長は群落床部の光の強さにより規制されていた.幼体の光合成-光関係,日射の日変化等から幼体の日補償光強度を求めるための数学モデルを作成した.推定された日補償光強度は,実測された幼体の生育限界光強度とよく一致した.
- 日本海洋学会の論文
- 1990-02-28
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