障害児学級でのTEACCHプログラム的指導の試み
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概要
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1993年4月に小学校の障害児学級に入級した自閉症児T君は,教室を飛び出すことが多かったが,簡単な指示に従え要求を指さしなどで伝えらることができた。筆者はTEACCHプログラムの指導原則に沿いながら,太田らのStage別認知発達指導課題を用いて指導を試みた。学級の時間割を毎日ほぼ同じにし,学習・運動・作業で活動場所を区別した。課題を単純で繰り返すものにし,一人でできるようにやり方を絵や図で示した。また,絵カードによるコニュミュケーションを試みた。約3週間で「トイレ」の絵カードを使い12月には約30種の絵カードで要求や情報伝達・請求をするようになった。行動が落ち着き,待ったり我慢ができるようになった。家庭でも学習し,音を間いて平かなで教師の名前や果物の名前や数字を書くようになった。 TEACCHプログラムの有効性が認められるので,成人後地域で一人で生活できることをめざして両親や他の教師等との連携のもとに指導を積み上げたい。
- 1994-03-10
著者
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