Crepis capillarisの葉片培養組織における染色体変異 (第1報) : カルスにおける染色体の数的変異とそれに対する生長物質の影響(園芸農学)
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概要
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1) 植物培養組織の脱分化過程における染色体の数的変異とそれに対する生長物質の効果を知るために, 培地のkinetinとNAAの量比を変えて, Crepis capillaris (2n=6)の葉片を培養し, 形成されたカルスの染色体数の算定と生長物質の効果を検討した。2) 染色体の数的変異は, 全調査細胞数345の9.6%の細胞で観察され, そのうち倍数的変異は4倍性3.2%, 3倍性0.3%及び半数性0.9%であり, 異数的変異は高数性2.3%及び低数性2.9%であった。このような変異の成因については十分な知見がえられなかった。3) 染色体変異と生長物質との関係は必らずしも明確ではなかったが, 両者の間に次のような一般的な傾向はみいだされるようである。多様な変異が比較的高率(調査細胞数の15∿20%)に起るのは, kinetinに対するNAAの量比に極端な高低がある場合であり, 変異が比較的低率(調査細胞数の5%以下)にみられるのは, kinetinとNAAの量的関係が均等に近い場合である。
- 神戸大学の論文
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