キュウリの低温障害および呼吸と果実の熟度との関係(園芸農学)
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概要
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1) キュウリの低温障害と果実の熟度との関係を明らかにする目的で開花当日, 開花後2日, 4日, 7日, 12日および21日の各果実を収穫して, それぞれ2℃, 5℃10℃および20℃に貯蔵し, 貯蔵中の呼吸の変化および劣化の状況を検討した。2) Non-Chilling Temperatureの20℃における呼吸は貯蔵後次第に減少したが, 若い果実ほど貯蔵当初の呼吸量が多く, その後の減少速度も大であった。Chilling Temperatureの10℃以下では, 貯蔵初期に増加し, 後減少したが若い果実ほど経過は早く, 呼吸量の変化も激しかった。どの温度においても貯蔵末期の果実の劣化に伴う呼吸の増加は, 若い果実ほど早かった。3) 果実の劣化が始まるまでの積算呼吸量は20℃においては, 開花後7日までの若い果実の間ではkg当り15∿16gで大差はなかったが, 老熟果では減少した。10℃は20℃よりやや大であった。10℃以下では貯蔵温度の低いほど, また果実が老熟するほど減少した。4) 10℃以下の各区では, 変色, 異臭の発生, 白濁液の発生, 果実の軟化等のキュウリの低温障害に特有の劣化症状が現われたが, これらは中間温度の5℃で最も早く現われ, 次いで2℃, 10℃の順となった。熟度についてみると, 各温度とも若い果実ほど早かった。20℃でも変色, 異臭発生, 腐敗等が若い果実ほど早く, 果実の熟度が進むにつれて遅くなったが, 極端な老熟果では早かった。
- 神戸大学の論文
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