冷蔵前並びに冷蔵中の加温処理がキュウリ果実の低温障害, 呼吸及び膜透過性に及ぼす影響
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概要
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1. 5°C冷蔵前のキュウリ果実に, それぞれ1, 2, 3, 6及び9日間の18°Cコンディショニングを行った. 冷蔵後の低温障害及び呼吸は, 6日間処理でわずかに, そして9日間処理ではかなり抑制されたが, 同時に処理中の老化による劣化も避けられなかった.2. 5°C冷蔵前の24時間の加温処理の効果は, 30°C以下の処理では何ら認められなかったが, 36°C及び40°Cの処理温度では, 冷蔵後の低温障害及び呼吸は明らかに抑制された.3. 1°C冷蔵果実に対し, 冷蔵前及び冷蔵3日後までの各時期に, それぞれ37°C, 24時間の一時加温処理を行った. これらの処理は, いずれも冷蔵中の低温障害の発生を著しく抑制した. 果実の収穫期について比較すると, 7月収穫果では処理時期が早ければ低温障害抑制効果はあるが, 冷蔵後処理までの時間が長くなるとその効果は減少した. それに対し, 10月収穫果, 3月収穫果と収穫時期が低温になるにつれて, 冷蔵中の一時加温処理時期を遅らせても, その効果が顕著であることが認められた.加温処理によって, 1°C冷蔵中の呼吸は著しく抑制された.4. 1°C及び5°Cのいずれの冷蔵においても, 果実切片からの電解質の漏出は, 冷蔵前並びに冷蔵中に行った37°C, 24時間の加温処理によって, 明らかに抑制された.
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