イチゴ果実の品質並びに貯蔵性に対する施肥の影響について
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概要
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1) イチゴ果実の品質および貯蔵性に対する開花前の3月20日以降の施肥の影響を検討する目的で, それぞれ3∿4段階の濃度のNとPおよびNとKの試験区の組合せを作り, 液耕栽培を行った。2) 開花に対する施肥の影響は認められなかったが, 栄養体の生育量及び果実の収量については, N, P及びKそれぞれの欠乏区ならびに, N過剰区で著しく減少した。また, 果実の大きさについては, Nは阻害的であった。3) 果実の糖含有率に対してPの, また, 酸含有率に対してはKの効果が著しかった。P, 及びK夫々の欠乏区においてはN施与濃度の低い程糖酸は増加した。P, Kの適当濃度を施与された場合は, N濃度の高いほど, 糖含有率は増加したが, 有機酸含有率には影響がなかった。N過剰により栄養体の生育阻害のあった区では糖含有率は減少した。糖含有率は収穫末期になる程増加する傾向があったが, 有機酸含有率の時期による変化はなかった。4) 保蔵中の腐敗率, weight lossに対する施肥の影響は認められなかった。また, 糖は非還元糖の減少が著しかったが, 施肥との関係はなく, 有機酸ではN施与濃度の大なる程減少する傾向があった。
- 神戸大学の論文
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