沖縄で見出された Cymbidium mosaic virus について(農学部)
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概要
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1973年に那覇市首里金城町で, 葉にモザイク状およびえそ条斑症状を示したCymbidium病株を採集し, この病株から分離したウイルスの同定を行なった。本ウイルスは, 汁液接種によってCymbidium, CattleyaおよびPhalaenopsisに全身感染した。またD. stramonium, Tetragonia expansa, Chenopodium amaranticolor, C. muraleおよびC. guinoaに局部病斑を生じたが, 全身感染は認められなかった。タバコ, Nicotiana glutinosa, Datura metel, Gomphrena globosaおよびZinnia elegansは感染しなかった。粗汁液中でのウイルスの不活化限度は, 耐熱性は60∿65℃(10分), 耐保存性は20℃で70日以上にあった。また耐希釈性は(10)^<-4>∿(10)^<-5>にあった。Cymbidiumの感染葉を材料に, dip法で電顕観察したところ, 長さ約475nm, 幅約13nmのひも状粒子が多数検出された。以上, ウイルスの諸性質から本ウイルスはCy M Vと同定された。本報によって沖縄県におけるCy M Vの発生が確認された。
- 琉球大学の論文
- 1975-12-01
著者
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