パインアップル root rot wilt に関する研究 : 第 3 報沖縄における本病の病原菌の究明(農学科)
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概要
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本論文では, パインアップルroot rot wiltの病原を確認する目的で, 鉢植えパインアップルに対して数種の菌を接種し, 病徴の再現を試みた。接種試験の結果, Phytophthora cinnamomiとPhytophthora nicotianae var.parasiticaを生育初期に接種した株は, 根腐れが激しく根の乾重が非常に軽く, 草丈は極端に低く, 葉も退緑し, 典型的な萎ちょう症状になった。両菌を生育後期に接種しても, やはり根腐れをおこし, 葉はしおれ, 急性的な萎ちょう症状になった。土壌の種類によっても発病に差があるようで, 島尻マージ土壌よりも, 粘質性の国頭マージ土壌において発病がやや多かった。今回の接種試験と, 以前に行った圃場調査等の結果から, 沖縄で発生しているパインアップル萎ちょう病の大部分は, root rot wiltであり, その主因は, Phytophthora cinnamomiとPhytophthora nicotianae var.parasiticaであると結論する。なお, Pythium sp.も弱い病原性を示すことがわかった。
- 琉球大学の論文
- 1979-12-11
著者
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