東南極,セールロンダーネ山地からバナジウム占有ザクロ石の発見(英文)

概要

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東南極, セールロンダーネ山地中央部地域のメーニパ山塊において, バナジウムを含む緑色のガーネットが発見された。これらのガーネットは, グラニュライト相変成作用を受けた含グラファイト石灰質メタペライトの主要構成鉱物として出現し, 次の3種類の産状をしめす。i)大斑状変晶(タイプ-1), ii)タイプ-1ガーネットを取り囲むケリファイト縁中の細粒結晶(タイプ-2), iii)基質部の細粒斑状変晶(タイプ-3)。これら3タイプの含バナジウムガーネットは, 化学組成上異なる特徴をしめす。V^<3+>, Cr^<3+>, Fe^<3+>含有量はタイプ-1,2,3の順に増加し, これに伴いガーネットの緑色も強まる。しかし, Cr_2O_3/V_2O_3とFe_2O_3/V_2O_3は一定である。従って, 含バナジウムガーネット中の3価の陽イオンの置換関係は4V^<3+>, (Cr^<3+>, Fe^<3+>)⇌5Al^<3+>とみなせる。本報告ではセールロンダーネ山地で発見された, 含バナジウムガーネットの産状と化学組成の特徴をのべる。また, これらのガーネットの物理的特性についても検討する。
国立極地研究所の論文