緑茶抽出物のStreptococcus anginosus groupに対する抗菌作用
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概要
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Streptococcus anginosus groupはヒト口腔の常在菌であり,口腔内はもとより全身の化膿性疾患と深くかかわっている.一方,茶葉にはさまざまな抗菌物質や薬効成分が含まれており,その抽出物は齲蝕や歯周病原性細菌に対する抗菌作用をもっている.今回,化膿性疾患原性菌であるS. anginosus groupに対する緑茶抽出物のもつ抗菌作用について検討を行った.S. anginosus group (Streptococcus anginosus 7株,streptococcus constellatus 3株,streptococcus intermedius 4株)を含む18株の口腔細菌について緑茶抽出物の抗菌活性を調べたところ,S. intermedius 3株およびS. constellatus 1株が感受性を示したが,S. anginosusについては全く認められなかった.次に,強い感受性を示した2つの菌種について増殖抑制試験および殺菌試験を行った.代表株として用いたS. constellatus NCTC 10708とS. intermedius K 201 Kの2株に対して緑茶抽出物の増殖抑制効果が認められ,またそれらの働きは殺菌的であった.
- 有限責任中間法人日本口腔衛生学会の論文
- 2006-04-30
著者
-
於保 孝彦
鹿児島大学大学院医歯学総合研究科健康科学専攻発生発達成育学講座予防歯科学分野
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井上 昌一
鹿児島大学歯学部予防歯科学講座
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北田 勝浩
鹿児島大学大学院医歯学総合研究科
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北田 勝浩
鹿児島大学大学院医歯学総合研究科発生発達成育学講座口腔保健推進学分野
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井上 昌一
鹿児島大学大学院医歯学研究科口腔保健推進学分野
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於保 孝彦
鹿児島大学 大学院医歯学総合研究科発生発達成育学講座予防歯科学分野
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於保 孝彦
鹿児島大学大学院医歯学総合研究科
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於保 孝彦
鹿児島大学大学院医歯学総合研究科発生発達成育学講座予防歯科学分野
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