<I>Streptococcus mutans</I> NCTC 10449変異株 (mutational phase I, phase III株) の歯質利用性とグルコース代謝
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概要
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<I>Streptococcus mutans</I> NCTC 10449より誘発変異により生じたう蝕誘発能の異なる2つの変異株, mutatienal phase Iとphase III, を用いて, それら両株の2, 3の性状について検索し, <I>S. mutans</I>のう蝕原性発現に関与する因子について検討を行なった。<BR>両株を50mMグルコース加Trypticase soy brothで培養し, 培養上清のpH変化とグルコース醗酵産物の比較を行なったところ, 両株とももっばら乳酸のみを産生し, 24時間で終末pH4.3に達し, 差は認められなかった。<BR>次に両株をBrain Heart Infubion brothで培養した後, 培養上清画分と菌体画分とに分け, pH6.5の反応液中でカゼインを基質としてプロテアーゼ活性を測定した。その結果, 両株とも菌体画分にプロテアーゼ活性が認められ, phase Iの方に強い活性のあることが認められた。<BR>次いでWarburg検圧計を用いて, 両株による牛歯質粉末の利用性を調べた。pH7.0における4時間の間の各菌体蛋白1mgに対するO<SUB>2</SUB>-uptake量は, phase Iの方が高い値を示した。このことから, phase Iの方が歯質利用性が高く, 歯質内増殖能の大きいことが推測された.
- 有限責任中間法人 日本口腔衛生学会の論文
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